2006-01-21
“親父”は92歳であった。
引っ越しの荷物がほぼ片づきかけた1月14日の朝、親父を見舞いに行っていた妻から電話が入った。
「夕べ亡くなった。」
病院で療養中とは言え、突然の知らせであった。
私自身の親はとっくに他界し、妻の母親も亡くなって既に9年半が経ち、義父は我々夫婦にとってはたった一人の親であった。
戦後自ら起業し、獅子奮迅の努力と、忍耐と、工夫で一企業を作り上げた私の義父は、実父とは違う意味で私を元気づけた人であった。
このところずっと郷里近くの病院で過ごす親父を、上海から見舞いに行くこともほとんど出来ないのも寂しかったが、亡くなってみると、心にずしんと大きな寂しさがこみ上げる。
急遽郷里に飛び、棺に眠る親父に別れを告げてきた。
『親父よ、ありがとう。安らかに眠ってください。』
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